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アメーバのように変化する物质の合成に成功 厂贵映画で见る、生き物のようなソフトマシン开発の重要な手がかりに

掲载日:2017年10月19日

© 2017 Ryo Yoshida.合成した高分子を溶かした溶液中が叠窜反応を引き起こすことで、时间轴(奥から手前)に沿ってゾル(緑色、高分子ミセルが分散)になったりゲル(橙色、高分子ミセルが集合、连结してネットワーク化)になったりする挙动を初めて実现した。

ゾル-ゲル振动するアメーバのような新物质のイメージ図
合成した高分子を溶かした溶液中が叠窜反応を引き起こすことで、时间轴(奥から手前)に沿ってゾル(緑色、高分子ミセルが分散)になったりゲル(橙色、高分子ミセルが集合、连结してネットワーク化)になったりする挙动を初めて実现した。
© 2017 Ryo Yoshida.

东京大学大学院工学系研究科の吉田亮教授と小野田実真大学院生らの研究グループは、流动性を大きく振动させながらひとりでに液体(ゾル)になったり拟固体(ゲル)になったりする、アメーバのような液体の创製に世界で初めて成功しました。将来的には、アメーバの运动机构をはじめ、生命の自律性を考察する糸口になるとともに、生き物のようにしなやかな动きをみせる、厂贵映画で描かれてきたような、ソフトマシンの実现につながると期待されます。

生体内で営まれる多様な生命现象は、様々な物质が复雑に相互作用を及ぼし合うことで実现されています。例えば、アメーバの体内では、アクチンと呼ばれる生体高分子が集合と分散を自ら繰り返し、流动性を絶えず変化させることで运动しています。このアクチンによるゾル-ゲル振动は、アメーバ运动のみならず癌细胞の転移や免疫细胞の発生、细胞分裂、伤の修復などにも重要です。しかし、こうした自律挙动の人工再现に成功した例は、その困难さのため、今までほとんど报告されていませんでした。

これに対し、今回研究グループは、人工的に合成された高分子が集合と分散を自ら繰り返す仕组みを考案し、外部から电気?热?光などを一切加えることなく、ひとりでにゾル-ゲル振动するアメーバのような高分子溶液の创製に初めて成功しました。

ゾル-ゲル振动の実现にあたっては、ベロウソフ?ジャボチンスキー反応(叠窜反応)と呼ばれる化学振动反応を引き起こす仕组みを、础叠颁型トリブロック共重合体と呼ばれる、特殊な分子配列を持つ高分子に组み込んだことが重要な働きをしました。生体のエネルギー代谢反応のモデルとしても知られる叠窜反応は、金属错体の酸化还元状态が周期的に振动する反応です。研究グループは、この金属错体を高分子に化学修饰し、酸化状态ではゾルに、还元状态ではゲルになるように设计しました。そして、この高分子を叠窜反応条件におくと、分子自身が反応物を代谢しながら、ゾル-ゲル振动がひとりでに生起することが分かりました。

このゾル-ゲル振动は、高分子や反応基质の浓度や温度をコントロールすることで、振动の速さや大きさを自在にコントロールすることができます。今回の成果は、アクチンによる自律的な生命挙动の一部を、人工的に再现した初めての报告でもあります。

?ゾル-ゲル振动を繰り返す、アメーバのような液体の创製は、我々の大きな目标の1つでした」と吉田教授は话します。「生命现象の本质を抽出し、それを巧く利用すれば、生き物のような自律性をもつ高度な材料ができることを、我々は証明したのです」と続けます。

「私が、世界で初めてゾル-ゲル振动を観测したあの日の兴奋を忘れることはできません」と小野田大学院生は话します。「この研究を端绪に、我々は动的机能を持つ生体类似材料の研究を活発化させたいと思います」と続けます。

本成果は物质?材料研究机构の上木岳士主任研究员、东京大学物性研究所の柴山充弘教授らとの共同研究により得られたものです。

论文情报

Michika Onoda, Takeshi Ueki, Ryota Tamate, Mitsuhiro Shibayama, Ryo Yoshida, "Amoeba-like self-oscillating polymeric fluids with autonomous sol-gel transition", Nature Communications Online Edition: 2017/07/13 (Japan time), doi:10.1038/ncomms15862.
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