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永続的に热エネルギーを保存できる“蓄热セラミックス”を発见 蓄えたエネルギーを弱い圧力によって放出する新概念の素材

掲载日:2015年7月8日

© 2015 大越 慎一(a)加熱により230 kJ L-1の熱エネルギーを蓄え、弱い圧力(60 MPa)で放出する。その他に、(b)電流を流す、(c)光を照射するという多彩な方法でエネルギーを蓄热することができる。

ストライプ型-ラムダ-五酸化叁チタン(図中ではラムダ-五酸化叁チタンと表记)で発见された新概念“蓄热セラミックス”
(a)加熱により230 kJ L-1の熱エネルギーを蓄え、弱い圧力(60 MPa)で放出する。その他に、(b)電流を流す、(c)光を照射するという多彩な方法でエネルギーを蓄热することができる。
© 2015 大越 慎一

東京大学大学院理学系研究科の大越慎一教授らは、永続的に熱エネルギーを保存できるセラミックス“蓄热セラミックス(heat storage ceramics)”という新概念の物質を発見しました。蓄热した大きな熱エネルギーを、弱い圧力を加えることで自在に取り出すことができるため、太陽熱発電システムや工場廃熱用の蓄热材として、蓄热エネルギーを再生利用できる新材料として期待されます。

热を蓄えることのできる蓄热材料には、レンガやコンクリートなどのくわえられた热がゆっくり冷める材料と、水やエチレングリコールのような固体から液体へと変わる际に発生する热を利用する材料が知られています。しかし、いずれの材料も热エネルギーを长时间保存することはできず、时间経过に伴い自然に放出されてしまいます。もし、蓄热したエネルギーを长时间保存でき、望みのタイミングで取り出すことができれば、再生エネルギーの分野で有効に利用できる材料となる可能性があります。

大越教授らが発見した蓄热セラミックスは、チタン原子と酸素原子のみから構成され、ストライプ型-ラムダ-五酸化三チタンと呼ばれる物質で、230 kJ L-1 (55 kcal)の熱エネルギーを吸収?放出できることがわかりました。これは水の融解熱の約70%に相当する大きな熱量です。また、ストライプ型-ラムダ-五酸化三チタンは、60 MPa (メガパスカル)という弱い圧力を加えることによりベータ-五酸化三チタンへと変わります。その際に、保存した熱エネルギーも同時に放出するため、弱い圧力によって蓄えた熱エネルギーを取り出せることも明らかになりました。本物質に熱を加えるという方法以外にも、電流を流したり、光を照射したりという方法でもエネルギーを蓄热することができ、多彩な方法で熱エネルギーの保存と放出を繰り返しできる物質です。

今回発见したストライプ型-ラムダ-五酸化叁チタンは単なる酸化チタンであり、环境にやさしく、埋蔵量も豊富で资源的にも恵まれた材料です。本蓄热セラミックスは、欧州などで进められている太阳热発电システムや、工场での廃热エネルギーを有効に再生利用できる新素材として期待されるほか、感圧シート、繰り返し使用可能なポケットカイロ、感圧伝导度センサー、电流駆动型の抵抗変化型メモリー(搁别搁础惭)、光记録メモリーなどの先端电子デバイスとしての新部材としての可能性も秘めています。

论文情报

H. Tokoro, M. Yoshikiyo, K. Imoto, A. Namai, T. Nasu, K. Nakagawa, N. Ozaki, F. Hakoe, K. Tanaka, K. Chiba, R. Makiura, K. Prassides, and S. Ohkoshi, "External stimulation-controllable heat-storage ceramics", Nature Communications 6, Article number:7037, 2015, doi:10.1038/ncomms8037.
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