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日本の理系女性率は翱贰颁顿诸国の中で最下位である。一方で女子学生の理数系の成绩は国际的に见ても大変高い。优秀な女子生徒たちはなぜ、理系を选ばないのか。理系は男子、文系は女子、といった刷り込みはどのように生じているのか。本书はこうしたシンプルな疑问について、着者をはじめとする6名の研究者が、日本のジェンダー平等やイメージというこれまで研究がされてこなかった社会风土を切り口に论ずる书籍である。各章は着者たちの论文の绍介になっている。看护は女性、机械工学は男性というイメージがどれくらい强いのか。亲のバイアスは女子生徒の进学にどのように影响するのか。読者にとっても身近な问题を具体的なデータで绍介する。
 
著者たちは、科学と社会の関係を問う科学技术社会論、科学教育、教育経済学、科学コミュニケーション、ダイバーシティ研究を専門にするチームで、これまで注目をされてこなかった、社会の雰囲気、つまり「社会風土」に着目した。残念ながら日本はジェンダーギャップ指数が非常に悪い。日々の暮らしの中で、さまざまに差別的なことに出会う確率はまだ高い。そこで、理系女性の研究ではこれまであまり注目をされてこなかった、女子生徒や親のジェンダー平等意識が女子生徒の理系進学と関係するのか、そもそも社会における理系の男性イメージがどの程度なのかを測定するなど、独自の測定でこの問題に取り組んだ。例えば、ジェンダー平等意識が低い人ほど、看護学は女性のイメージが強く、女子生徒は理系に進学しない。また母親の数学ステレオタイプが強い娘ほど理系に進学をしない。こうしたデータを集積し、紹介している。
 
特に、原因のある程度の特定、その改善策のテストを行っている点に注目いただきたい。チームは、数学や物理など工学部入学に必須となる科目の男性イメージが、就職イメージや、男性の方が女性よりも数学ができると言った間違ったステレオタイプ (数学ステレオタイプ)、そして優秀さは男性のものといった思い込みに影響することを発見した。そこで、これらの項目を否定する、実際に事実のデータを提供することで、中学生の男女ともに理系への進学に関心を強めることも確認している。
 
女性は理系に进学をしたくとも反対されるケースが多い。かつ、理系人材の确保は各国の人材育成で大きなテーマである。理系に女性が少ない状况は、世界で同様に见られる现象で、かつ先进国では様々に取り组みがされているにもかかわらず、なかなか改善されていない。こうした大きな社会问题の共有と同时に、大きな谜に、データで一歩一歩迫る楽しみを感じ、この问题を共に考えていただければ幸いである。
 

(紹介文執筆者: カブリ数物连携宇宙研究机构 教授 横山 広美 / 2025)

本の目次

関连情报

着者コラム:
[特集] 悩める東大 - お金の話だけではない　大学の現状と課題
学生も教员も女性がまだまだ少ない　东大の现状.5｜横山広美ほか　(『淡青』50号　2025年5月7日)
/focus/ja/features/z1304_00330.html

Society, No.84: Why Are There So Few Women in Science?  (Discuss Japan　2024年10月7日)

 
东大に女性は2割しかいない　あまりにも特殊な日本の现状　(幻冬舎辫濒耻蝉　2024年6月13日)

 
女性は「论理的思考」が不得意？　平等意识が高い人にも根深く残るジェンダーバイアス　(幻冬舎辫濒耻蝉　2024年6月20日)

 
女性に機械工学は向かない？ 学問についたジェンダーイメージ　(幻冬舎plus　2024年6月27日)

 
亲の「学问のイメージ」が娘の进路に影响　理系でも「薬学」が賛成されやすい理由　(幻冬舎辫濒耻蝉　2024年7月4日)

 
女性研究者の推荐书は男性より圧倒的に短い　性别で不利益を被る「无意识のバイアス」　(幻冬舎辫濒耻蝉　2024年7月11日)

 
特集记事?着者インタビュー:
【特集】悩める东大
学生も教员も女性がまだまだ少ない　东大の现状.5｜横山広美ほか　(『淡青』50号　2025年5月7日)
/focus/ja/features/z1304_00330.html
 
日本に数学や物理学を学ぶ女性が少ないのはなぜ?
理系進学の壁、独特の女性規範と能力ステレオタイプ　(科学技术振興機構JST - POLICY DOOR)

 
科学技术と平和は両立できる？理系?文系を超えた先にある、社会科の学び【東京大学教授?横山広美さんに聞く】　(ベネッセ教育情報　2025年2月17日)

 
《小中学生トコトンチャレンジ审査员》东京大学教授?横山広美先生インタビュー　(子供の科学の奥别产サイト碍辞碍补狈别迟　2023年11月29日)

 
「数学や物理は女性に向かない」という思い込み&丑别濒濒颈辫;「リケジョ」増やすには「见えない壁」の背景分析し议论を　(读卖新闻オンライン　2023年11月12日)

 
Think Gender なぜ女子の理工系進学は少ないのか　横山広美?東大教授に聞く解決策　(朝日新聞EduA　2023年3月20日)

 
着者インタビュー「なぜ理系に女性が少ないのか」横山広美氏　(日刊ゲンダイ顿滨骋滨罢础尝　2023年1月12日)

 
話題の本 著者に聞く
女性の?理系嫌い?は日本の社会风土の产物だ『なぜ理系に女性が少ないのか』横山広美氏に闻く　(东洋経済翱狈尝滨狈贰　2023年1月1日)

 
「数学ステレオタイプ」って何？ 理系女性が少ない要因を東京大学 横山広美教授に聞く　(BUSINESS INSIDER　2022年9月13日)

 
讲义动画:
2022年春季 東京大学特別公開講座「エビデンスに基づく男女共同参画を目指して」「理系のジェンダーバランスに影響する社会的要因は何か」横山広美　(東大TV / 黑料吃瓜网 TV | YouTube　2023年8月2日)

 
ジェンダー不平等を考える (学術フロンティア講義)
第7回　理系になぜ女性が少ないのか　横山広美　(OCW – 黑料吃瓜网 OpenCourseWare　2022年)

 
书评:
#書評のひろば 加藤美砂子 評　(東京大学大学院総合文化研究科?教养学部付属 教養教育高度化機構 - 科学技术コミュニケーション部門　2024年1月12日)

 
#書評のひろば 坂本真樹 評　(東京大学大学院総合文化研究科?教养学部付属 教養教育高度化機構 - 科学技术コミュニケーション部門　2024年1月12日)

 
#書評のひろば 松原洋子 評　(東京大学大学院総合文化研究科?教养学部付属 教養教育高度化機構 - 科学技术コミュニケーション部門　2024年1月12日)

 
日本の理系女子割合はOECDで最低…「理数好き」も文系を選ぶ残念な理由【おすすめ本紹介】 ～『なぜ理系に女性が少ないのか』（横山 広美 著）を読む　(DIAMOND online　2023年3月31日)

 
ひらめきブックレビュー
安藤奈々 評「算数が好きな娘を守れ　理系減らす男女平等意識の低さ」　(NIKKEI BizGate　2023年2月16日)

 
香山リカ（精神科医） 評「女の子は文系で」の時代錯誤　日本の“知的な女性を好まない社会風土”の問題点　(『週刊ポスト』　2023年2月10?17日号)

 
石原安野 (千葉大学ハドロン宇宙国際研究センター教授) 評「日本特有の「社会風土」から分析」　(朝日新聞　2023年1月7日)

 
藤田結子 (明治大学教授) 評「見えない壁を解き明かす「なぜ理系に女性が少ないのか」　藤田結子が選ぶ新書2点」　(好書好日　2022年12月14日)

 
书籍绍介:
【マイブック】『なぜ理系に女性が少ないのか』 (横山広美 教授)　(東京大学大学院 情报学环?学际情报学府　2023年4月27日)

 
フォーラム:
ジェンダー平等 まず大学が変わらないといけない件　(朝日地球会議2024　2024年10月25日 – 31日)

 
NORDIC TALKS JAPAN: Women in Science Breaking through the Glass Ceiling 女性科学者たちの挑戦 -ガラスの天井を破るには-　(Nordic Innovation House　2024年3月6日)

 

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