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东京大学教员の着作を着者自らが语る広场

西洋の戦いの絵画

书籍名

论点?西洋史学

着者名

金澤 周作 (監修)、藤井 崇、青谷 秀紀、古谷 大輔、坂本 優一郎、小野沢 透 (編著)

判型など

340ページ、叠5判

言语

日本语

発行年月日

2020年4月30日

ISBN コード

9784623087792

出版社

ミネルヴァ书房

出版社鲍搁尝

学内図书馆贷出状况(翱笔础颁)

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歴史学とは过去の事実を新たに発见することだけを目的としているのではない。过去の事実のあれこれを结び付け、どのように歴史を语るのかを考える学问でもある。事実の解釈をめぐって长期に及ぶ大论争が繰り広げられることもあれば、ある日突然、新解釈が提起され多くの賛意と厳しい批判が巻き起こることもある。过去を扱うとはいえ、歴史学も生きているのだ。
 
本书はすでに2020年に出版された。西洋史学に関する重要な论争となっているトピックについて、それぞれ见开き2ページで解説する。古代32件、中世28件、近世29件、近代26件、现代24件と、合计139の论点から构成されている。私が执笔者の一人であることには间违いないが、1项目2ページの执笔者に过ぎない。本书の执笔者は全体で优に100名を超す。京都大学の金泽周作教授が监修者として指挥をとられ、ほか5名の编者とともに编集され、刊行された。
 
私自身は「世界システム论」について执笔した。世界システム论、すなわち近代世界システム论といえば、もちろんウォーラーステインの所説である。16世纪以降、西ヨーロッパを中心に発达した「近代世界システム」が次第に地球を覆うようになるという资本主义システムの発达史である。この解説を行うとともに、その発想そのものが西洋中心主义的であるなど、いくつかの批判点を指摘した。
 
本书は好评を得ているようで何度も版を重ねてきている。多数の読者をえて喜ばしい限りである。大学生のほか、高等学校の先生方にも多数読まれているらしい。たしかに私にとっても本书は再学习の良い机会となっている。そもそも私が学部学生のころ、世界各地の歴史に関する讲义にいくつも出席していた。卒业単位か否かにかかわらずである。讲义を通じて当时の歴史学研究の最前线にふれることができたし、讲义で绍介された本を手始めに多数の歴史书を読んだ。讲义とは学问の道案内であったのだ。しかし、大学院に进学し、自分自身の研究分野に特化すればするほど、歴史学とはいえ、自分の専门分野以外について知识がアップデートされる机会はほとんどなく今に至る。そうした状况にあって、本书を読むことで、自分の専门分野以外について数十年ぶりにアップデートさせることができるのである。何とありがたいことか。
 
とはいっても、なんとなく本书のような手軽さというか、安直さが気になる。本书は歴史学の魅力を伝える一种のショーケースに过ぎない。本书を読むことで歴史学研究の面白さに気づき、さらに书物を読み进める読者が増えることを心から愿う。そして、こうした歴史学の最先端に自ら挑もうとする人があまた出てきてほしい。そして、将来、歴史学の最先端に立ち、新たな论点を提起する人が生まれれば何よりのことであるし、そう期待してやまない。
 

(紹介文執筆者: 人文社会系研究科?文学部 准教授 島田 竜登 / 2024)

本の目次

はじめに
準备体操1 歴史学の基本
準备体操2 史料と歴史家の偏见、言叶の力と歪み
本书の使用法
 
I 西洋古代史の论点
 1 ホメロスの社会(周藤芳幸)
 2 ポリス形成論(竹尾美里)
 3 歴史叙述起源論(師尾晶子)
 4 ブラック?アテナ論争(庄子大亮)
 5 アテナイ「帝国」と民主政(佐藤 昇)
 6 アケメネス朝ペルシアの表象と現実(阿部拓児)
 7 アテナイの演劇と社会(栗原麻子)
 8 アレクサンドロス大王と?ヘレニズム論争」(長谷川岳男)
 9 ヘレニズム期の王権とポリス(藤井 崇)
 10 古代ギリシアの連邦とその受容(岸本廣大)
 11 コイネー(石田真衣)
 12 ローマ共和政の本質とアウグストゥス(丸亀裕司)
 13 ローマ皇帝と帝国の統合(志内一興)
 14 ?ローマ化」論争(南川高志)
 15 ケルト問題(疋田隆康)
 16 ローマ帝政期のギリシア(桑山由文)
 17 五賢帝時代と「3世紀の危機」(井上文則)
 18 剣闘士競技(本村凌二)
 19 キリスト教の拡大(大谷 哲)
 20 強制国家論の現在(大清水裕)
 21 ローマ帝国衰亡論(西村昌洋)
 22 ローマ法典と社会(田中 創)
 23 古代経済史論争(池口 守)
 24 古代の奴隷(福山佑子)
 25 古代ローマの家族とセクシュアリティ(高橋亮介)
 26 古代人の宗教1:犠牲 (山内暁子)
 27 古代人の宗教2:神話と造形芸术(福本 薫)
 28 古代人の宗教3:国家と宗教(小堀馨子)
 29 古代の科学:ガレノスを中心に(澤井 直)
 30 ?古代末期」論争(南雲泰輔)
 31 ビザンツ帝国史の時代区分(井上浩一)
 32 ビザンツ皇帝とは何か(中谷 功)
 
II 西洋中世史の论点
 1 中世初期国家論(加納 修)
 2 カロリング?ルネサンス(多田 哲)
 3 ピレンヌ?テーゼ(山田雅彦)
 4 中世農業革命(丹下 栄)
 5 中世都市成立論(河原 温)
 6 ヴァイキングのエスニシティ(小澤 実)
 7 ノルマン征服(中村敦子)
 8 封建革命論(轟木広太郎)
 9 ?封建制」をめぐる論争(江川 温)
 10 教会改革(藤崎 衛)
 11 中世修道会(大貫俊夫)
 12 12世紀ルネサンス(小澤 実)
 13 十字軍(櫻井康人)
 14 レコンキスタ(阿部俊大)
 15 迫害社会の形成(図師宣忠)
 16 13世紀の司牧革命(赤江雄一)
 17 神判から証人尋問へ(轟木広太郎)
 18 儀礼とコミュニケーション(服部良久)
 19 リテラシー(大黒俊二)
 20 歴史と記憶(鈴木道也)
 21 近代国家生成論(上田耕造)
 22 スイスの起源(田中俊之)
 23 タタールのくびき(宮野 裕)
 24 ハンザ(小野寺利行)
 25 14世紀の危機(加藤 玄)
 26 ジャンヌ?ダルク(加藤 玄)
 27 ブルゴーニュ公の宮廷文化(青谷秀紀)
 28 イタリア?ルネサンス(徳橋 曜)
 
III 西洋近世史の论点
 1 世界システム論()
 2 世界分割(デマルカシオン)(合田昌史)
 3 コロンブス交換(安村直己)
 4 スペイン帝国論(安村直己)
 5 オランダの黄金時代(大西吉之)
 6 重商主義論と特権商事会社(大峰真理)
 7 資本主義論(佐々木博光)
 8 東欧の辺境化?後進性(秋山晋吾)
 9 ヨーロッパとオスマン帝国(黛 秋津)
 10 人文主義/文芸共和国(小山 哲)
 11 レス?プブリカ(中澤達哉)
 12 主権/主権国家/主権国家体制(古谷大輔)
 13 宗教改革/対抗宗教改革論(塚本栄美子)
 14 宗派化(高津秀之)
 15 社会的規律化(鈴木直志)
 16 エトノス論(中澤達哉)
 17 複合国家/複合君主政/礫岩国家(古谷大輔)
 18 神聖ローマ帝国論(皆川 卓)
 19 アンシャン?レジーム論(林田伸一)
 20 17世紀の危機(金澤周作)
 21 軍事革命(古谷大輔)
 22 三十年戦争(斉藤恵太)
 23 イギリス革命(後藤はる美)
 24 科学革命(坂本邦暢)
 25 魔女迫害(小林繁子)
 26 啓蒙主義(弓削尚子)
 27 財政軍事国家論(山本浩司)
 28 啓蒙改革/啓蒙絶対主義(岩崎周一)
 29 アメリカ革命(鰐淵秀一)
 
IV 西洋近代史の论点
 1 フランス革命(山中 聡)
 2 イギリス产业革(坂本優一郎)
 3 生活水準論争(坂本優一郎)
 4 大西洋奴隷貿易(小林和夫)
 5 大分岐(村上 衛)
 6 民衆運動、民衆文化、モラル?エコノミー(山根徹也)
 7 階級論(ジェントルマン論?ミドルクラス論)(岩間俊彦)
 8 市民結社(ボランタリ?ソサエティ)(岩間俊彦)
 9 消費社会(真保晶子)
 10 男女の領域分離(山口みどり)
 11 19世紀のジェンダーと人種(安武留美)
 12 セクシュアリティ(林田敏子)
 13 アイルランド大飢饉(勝田俊輔)
 14 移民史論(中野耕太郎)
 15 アリエス論争(岩下 誠)
 16 ボナパルティスム(第二帝政)(野村啓介)
 17 リソルジメント(濱口忠大)
 18 農奴解放(森永貴子)
 19 南北戦争(田中きく代)
 20 第三共和政と改革(長井伸仁)
 21 ナショナリズム論(東欧からのアプローチ)(桐生裕子)
 22 ナショナリズム論(南北アメリカ?西欧からのアプローチ)(中野耕太郎)
 23 帝国論(篠原 琢)
 24 女性参政権(佐藤繭香)
 25 ?ドイツ特有の道」(西山暁義)
 26 社会主義(福元健之)
 
V 西洋现代史の论点
 1 帝国主義論(山口育人)
 2 植民地と近代/西洋(堀内隆行)
 3 植民地と環境(水野祥子)
 4 第一次世界大戦原因論(小野塚知二)
 5 ウィルソンとアメリカの国際主義(三牧聖子)
 6 ロシア革命とソ連邦の成立(寺山恭輔)
 7 スターリンと農業集団化?工業化(寺山恭輔)
 8 世界恐慌(小野沢 透)
 9 混合経済と福祉国家(坂出 健)
 10 革新主義とニューディール(中野耕太郎)
 11 ファシズム論(石田 憲)
 12 ナチズム(藤原辰史)
 13 ホロコースト(藤原辰史)
 14 第二次世界大戦原因論(山澄 亨)
 15 冷戦の起源(小野沢 透)
 16 ハンガリー動乱と「プラハの春」(吉岡 潤)
 17 ヴェトナム戦争とその影響(水本義彦)
 18 デタント(青野利彦)
 19 欧州統合(能勢和宏)
 20 冷戦の終結(森 聡)
 21 新自由主義(小野沢 透)
 22 フェミニズムとジェンダー(兼子 歩)
 23 オリエンタリズムとポストコロニアリズム(杉本淑彦)
 24 ?短い20世紀」(小野沢 透)
 
欧文参考文献
おわりに
研究者名一覧
人名索引
事项索引
 

関连情报

书评:
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